アイデーション
特定された3つの課題ポイントをもとに、EAP体験の分断を減らし、全体の流れをスムーズにすることを目的としたアイデーションセッションを実施しました。アイデアは、ジャーニーの3つの主要ステージに沿って整理されました。
• 情報収集 : 初期の発見や意思決定を簡素化するために、福利厚生情報を一元化したダッシュボード、補償範囲の可視化、クリニックの推薦機能などのソリューションが提案されました。
• 予約 : パーソナライズされた体験を重視し、予約プロセスの簡略化、リアルタイムの乗車追跡、医療機関との送迎連携といった機能が検討されました。
• 保険請求 : 手続きの負担を軽減するため、シームレスな請求、補償内容の自動トラッキング、リアルタイムのステータス通知といった仕組みが考案されました。
第1回デザインスプリント
第1回デザインスプリントでは、中程度の精度のプロトタイプを用いて、初期アイデアの検証に取り組みました。テストはタスクベースのユーザビリティテスト形式で、シンクアラウド方式を採用。4名の参加者を対象に、以下の3つの主要なジャーニーに焦点を当てて実施しました:福利厚生の発見、予約手続き、保険請求。このスプリントで得られたフィードバックは、次のデザイン反映フェーズに直接活かされました。
↓ 第1回デザインスプリントで使用した中間精度プロトタイプ ↓
第1回デザインスプリントから得られた主なインサイト
初回スプリントでは、以下の6つの主要な課題が明らかになりました:
1. 保険請求オプションに関する混乱
2. 請求書の所在が分かりにくく、ナビゲーションの視認性が低い
3. オンボーディング時にサービスの全体像が伝わらない
4. 信頼性・安全性に対する不安
5. 医療提供者に関するパーソナライズの欠如
6. 人的タッチポイントの不在
第2回デザインスプリント
デジタルプロトタイプの改善と新たな人的インタラクションの導入を経て、第2回目のテストを実施しました。前回と同様に、4名の参加者がシンクアラウド方式によるタスクベースのユーザビリティテストを行い、コアとなる3つのジャーニーに加えて、Uberドライバーとのコミュニケーションや受付対応といった新たな人的タッチポイントも含まれました。このスプリントでは、デジタルとリアルの双方の接点が、前回特定された主要な課題をどの程度改善できたかを検証しました。
↓ 第2回デザインスプリントで使用した中間精度プロトタイプ ↓
第1回スプリントで得られたフィードバックをもとに、以下の改善を加えました:
✅ オンボーディング時にUber Healthの紹介を追加
✅ 予約時にUber送迎を選べるオプションを追加
✅ 無料Uber送迎に関するツールチップを予約画面に表示
✅ 予約確認・自動請求などの主要機能に対するコンテキスト付きオンボーディングを実装
✅ 自動請求機能に同意確認ステップを追加
第2回デザインスプリントから得られた主なインサイト
第2回スプリントでは、改善点に対する好意的な反応とともに、引き続き課題が残るポイントも明らかになりました。
1. オンボーディングによってUber Healthの理解が深まった
2. 送迎オプションの切り替えやツールチップで操作の自由度が向上
3. 中間地点でのオンボーディングが全画面説明よりも効果的
4. 同意画面により自動請求の仕組みが明確になった
5. 人的タッチポイントによりサービスの流れが把握しやすくなった
6. ケアコーディネーターの役割が文脈なしでは分かりにくかった
7. 在宅医療に対する信頼性・安全性の懸念は依然として残った